なぜニコニコ動画は成功したのか -でもってその先にあるものについて-


自分なりにまとめてみたいので、お暇な方はお付き合いください。
まず第一に、「作品」と「感動を共有する場」が同一である、という点が大きい。
例えば僕が、今年の一月にアニメ「シムーン」にはまった時のことを考えてみる。
どうして例えがガチ百合アニメなんだ。
まあいい。
そうだよオレは女の子同士がキスをすることでアンモナイト型の飛行機が動くアニメが大好きだったんだよ!
ほぼあってるのがすごいと思う。やっぱシムーンはすげー。


で、シムーンすげー!となった僕は、感動を共有すべく様々なサイトを探した。
探さない人もいると思う
シムーンについて深く考察しているサイトを見つけ、嬉々として読んだ。
読んだだけで終わった
あ、ごめん。嘘ついた。
熱いWeb拍手メッセージを送りました。
でも、読んだだけで終わる人は多いと思う
2ちゃんにもいった。
どうもそういう雰囲気ではなかった。
そこにいる彼らの多くは、僕が感じていた初期衝動を通り越していたのだ
かえすがえすも、アニメの放映当時に見ていなかったことが悔やまれた。
また、「あのシーンの○○が凄いよね!」という話をしたとしても、自分の記憶と相手の記憶が噛み合っている保障は無い
それがマニアックな部分になればなるほど、相互理解の溝は深まっていく。
これは、とても悲しいことだ。
そうこうしているうちに、僕のシムーン熱は徐々に徐々に冷めていったのでした。まる。


ニコニコのシステムがすごいのは、こういう感動の空回り現象が起こりにくいという点に集約されていると思う。
「すげー!」という感動を表す場が、探すまでもなくそこに存在している
もう既に多くのコメントが残されているので、てらいなく書き込みやすい
地上波のアニメのように見逃すということがないので(いつでも見れるので)、常に同じような初期衝動を抱えた者がコメントを残していくわけで、とても共感しやすい
作品がそこにある以上、記憶なんていう曖昧なものに頼ることなく「ここ!ここすげえよな!」と伝えやすい


ということで、一応ニコニコ動画の優れたシステムを僕なりに考察してみたわけですが、なんというかこれは導入なわけで。
僕が最も「ニコニコ動画すげえなあ」と思うのは、このような優れたシステムによって、ニコニコ動画全体に「誉めたいブーム」が生み出されつつある、という点なのです。
気が向いたらちゃんと書きたいのですが(要はここでバテたわけなんですが)、この「誉めたいブーム」、これから日本全体にどんどん波及していくと思います。
作り手側は、どう誉められやすい環境を整えるか。
受け手側は、どう上手く誉めるべきか。
ひとまずは、そういうことを考えなくてはいけない時代が来るでしょうし、ほんでもって最終的には、作り手側と受け手側が混然一体と愛でもって繋がる新しいビジネスやらメディアやらの形が出来上がるわけです。
ニコニコは、そういう未来を予言する存在なわけで、そりゃもうどえりゃあおもしれーわけです。
でもって、それが最も先鋭化されているのがニコニコのアイマス動画の世界なわけで、僕が一日5時間ぐらい見るのも仕方ないと思うんです