表情が売りのゲームではありますが -アイドルマスター 秋月律子 「踵鳴る」-


例えば、リップシンクという概念があります。
キャラの口・唇の動きを、歌に合わせて改変してしまうという大技でして、
(手書きだったりするらしいよ!エライを通り越してエロイよね、なんかもう!)
ここまでやられると、
「○○P、アンタはん、なんてもん見せてくれるんや!」
級の京極さんもびっくりな感動がダイダルウェイブしてくるわけです。
すごいと言われる職人さんは、皆この口の動きに注意を払ってる印象があります、そういえば。
リップシンクとまではいかなくても、間奏シーンや、歌ってないという設定のキャラは口パクさせないとか。
当たり前の様でいて、別に気にしなくても全然楽しく見れちゃうような細かい部分でのこだわりをどれだけ「積む」か。
この積み上げが、作品の最終的な「格」を決めるんだろうなあと。話ずれかけてますが。


んでもって、アイデアアイマス動画職人の最高峰であるえこPが、リップシンクを超える概念をアイマス動画界に投げ込んできたんですこれが。
(アイデア系・演出系・シンクロ系の3グループで、アイマス動画職人さんを分ける遊びがカズマの中で流行っているようです。そのうち書きます。そのうち書きますと書いて、そのうち書いたためしはありませんが)
早速↓からどうぞ。


アイドルマスター 秋月律子 「踵鳴る」







     ネタバレ回避用空白










*わりとアイドルにあるまじき表情をされる律子さん。ちなみに律子さんの隣は、上から俺の妹(血は繋がってない)、俺の愛人、俺の嫁となっております。


ということで、リップシンクを超えたフェイスシンク?とでも言うべき、新しいこの概念、どうだったでしょうか。
歌のテンションに合わせてグリグリ変化する律っちゃんの表情は、どうだったでしょうか。
「はい!」
「はい、カズマくん、どうぞ。元気があっていいわね。先生、うらやましいな」
「先生!正直僕は、一回目見たときすっごく怖かったです!」
「いいのよ、正直な意見って、すごく大事。先生も、正直にあの人に言えていたら、こんな事には‥」
「でも、なぜかもう一回見たくなったから、また見ました!」
「そうよね、そういうことって、あるわよね。よく分からないけど、気になっちゃうことって、愛してしまうことって、あるわよね‥」
「二回目からは、全然怖くなくなりました!そして、何度も何度も見てしまう自分が、とても不思議でした!」
「ああ、だめよ、カズマくん。それはダメ。そうやって、ズルズルのめり込む女を、彼らは待っているの。騙されちゃダメ」


先生自重してください。
あと手首はちゃんと隠して教壇に立ってください。
どうだったですか皆さん。僕は、かなり好きですこの作品。
アイドルマスターって、静止画で見ると意外と変な表情が多いことで有名ですよね。
が、そのレベルを遥かに超え、えこPの手によりグリグリとアニメーションする、端的に表すと所々「不細工」な律っちゃんの表情。
隣にいる他のキャラの表情が一切変化しないのもあって、どこまでも異世界異次元キマラキメリな雰囲気を醸し出します。
律子というキャラが持つ、他のキャラにはない妙な包容力といいますか順応力といいますか。
彼女でなければ、ここまでのインパクトを持たすことは出来なかったでしょうし、ここまで馴染むこともなかったでしょう。
ただ、どう見てもすんげえ大変そうなこの技術。
今後一般的にアイマス動画界で流行ることはなさそうなので、コレ位の適当な感想でもいいのではないでしょうか。
うーん、やっぱり、なんでこうも中毒性がありのか、よくわかりません。
もう一回見てみるか。


追記
この記事をUP後、とある方からこのようなメッセージをいただきました。
アイマス動画が人の心を動かし得るという確信を抱くと共に、なんだかとても嬉しくなりまして、転載の許可をいただきました。
以下、そのまま貼り付けさせていただきます。



 正直申し上げてこれまでは、単なるmad動画やろう。と。
 要するに自分でpvを作って「見て見てー」ってなもんだろう。と。
 アイドルマスター動画をそう思ってました。


 90年代後半に青春を送った僕はご多分にもれず、
 hi-standardnumber girlbrahman
 自慰を覚えたサルのように、当時高校生の僕はライブに通い
 ラウド系バンドの演奏で、アホみたいに踊ってました。
 そして、表題のeastern youthも。


 あれから10年経って、僕はワーカホリックとメタボリックを患い、
 白髪も生えました。
 音楽の趣味もジャズやノイズ、現代音楽、
 民族音楽コンゴ、マリ)あたりに移行し、
 ハードコアをプレイする機会もぐっと減りました。
 まあ、オッサンになったわけです。



 そこで“踵鳴る”。


 youtubeでも当時のプロモを観た事があるのですが、
 その際は正直、なんとも思わなかったです。
 しかし、アイドルマスター動画の“踵鳴る”を観た時は
 ココロ動いたんですね。


 この動画を観た瞬間、
 ライブハウスと学校とバイト先を往復してた頃の自分
 (当時は髪をおっ立ててました。あと、殆んど家に帰らなかったですねー)
 学校へ向かう陽の当たる坂道、
 当時出会った様々なヒト達…色々な記憶が噴出します。


 画面の中でセーラー服を着た吉野寿が叫んでる。
 本人以上にふてぶてしい顔、
 職人さんは此処まで来ているんや…。
 ここまで徹底されれば頭を垂れるしかありません。


 正直、アイドルマスター動画を無視してた事を謝らせてください。
 ごめんなさい。



ねえ、なんだかウルっときちゃいます。
ここに、アイマス動画廃人予備軍、1人ゲットしたりー!
ああ、嬉しいなあ、もう。
ね、すげえんだってこの世界マジでマジで。



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